総務課の渡邉です。
先月、大阪府吹田市にある万博記念公園にそびえ立つ「太陽の塔」を見に行きました。
太陽の塔といえば、芸術家の岡本太郎がデザインし、
1970年(昭和45年)に開催された日本万国博覧会のシンボルとして有名な建造物です。
大阪モノレール・万博記念公園駅を下車してから万博記念公園に向かうと、
異様な姿をした白い大怪獣がこちらに向かって進撃して来ました。
「太陽の塔」です。
もちろん歩いたり移動したりする事はありえないのですが、
日常の景色の中に、非日常的な存在がマッチングすることで、
まるで怪獣映画のワンシーンのような光景が目に飛び込んで来たのです。
熱い日差しが降り注ぐ中、私達以外の観光客も足を止めて見入っていました。
万博記念公園(自然文化園 中央口)」のゲートをくぐると、
正面に太陽の塔が私を出迎えてくれました。
観てください!この異形なるも威風堂々とした神秘的な御姿を!!
本当に不思議なデザインです。
資料の抜粋になりますが、
「太陽の塔」は、70年大阪万博のテーマ『人類の進歩と調和』の精神を全世界に発信するためのテーマ館として・・・
「太陽の塔」は過去・現在・未来を貫いて生成する万物のエネルギーの象徴であると同時に、生命の中心、祭りの中心を示したもの・・・・
「太陽の塔」の制作意図についての岡本太郎は・・・
『万国博の仕事を引き受けるとき、私はベラボーなものをつくると宣言した。右を見たり、左を見たり、人の思惑を気にして無難なものをつくってもちっとも面白くない。みんなが、びっくりして、なんだこれは! 顔をしかめたり、また逆に思わず楽しくなって、にこにこしてしまうような、そういうものをつくりたかった』
・・・・難しいですね。
私には、白い大きな鳥が翼を広げているように見えます。
間近に見ると、見上げるほどに大きくて迫力あります。
高さ約70mの巨体・・・・初代ガ〇ダムは約18mですから3倍以上!!
私はまったく知らなかったのですが、
太陽の塔には4つの顔があると言われております。よく見ると、
という3つの顔が確認できます。
ちなみに70年当時の黄金の顔の両目?からは、
眩いくらいの光線が照射されていたという噂が・・・
じつはこの「太陽の塔」、70年大阪万博の閉幕後は、
一部を除いてすべてのパビリオンが撤去されることになっており、
「太陽の塔」もその例外ではなかったそうです。
ところが保存を訴える機運が高まり、1975年に「太陽の塔」の永久保存が決定され、
公園を象徴するオブジェとして奇跡的に残されました。
70年大阪万博の閉幕以降に生まれた私達が「太陽の塔」を観ることが出来るのは、
当時保存のために奔走された先達のお陰ですね。
2018年に耐震補強工事と内部再生工事が完了し、塔内部の<生命の樹>を修復、
失われた<地底の太陽>も復元されて、
現在では「太陽の塔」内部の一般公開が行われております。
この<地底の太陽>こそ「太陽の塔」の第4の顔とも呼ばれる巨大な仮面なのです。
<地底の太陽>は70年大阪万博では、
テーマ館の地下展示『過去:根源の世界』「いのち」「ひと」「いのり」の
3つの空間の一つ「いのり」で展示されておりましたが、
万博閉幕後行方が分からなくなってしまったそうです。
そもそも地下施設があったことに驚きですが、
現在は当時の地下展示の世界観イメージした各映像を
塔内部の展示コーナーで見ることができます。
これが「太陽の塔」内部の中心にそびえたつ<生命の樹>!
樹の幹や枝には大小さまざまな約300体の生物模型群が取り付けられ、
アメーバーなどの原生生物からハ虫類、恐竜、そして人類に至るまでの
約40億年にわたる生命の進化の過程をあらわしているそうです。
鮮やかな赤?朱?色の空間にそびえる
高さ約40mの鉄鋼製で造られた巨大なオブジェは、
おどろおどろしくも神秘的なBGMと相まって、
世界樹のような圧倒的なインパクトがあります。
エスカレーターで上へ昇ったらしいのですが、
現在はらせん状の階段をのぼりながら見学する方式に変更されておりますので、
自分のペースで展示物を鑑賞することが出来ます。
岡本太郎のコメントの抜粋になりますが、
『<生命の樹>は「太陽の塔」の“血流”、内壁の襞は“脳の襞”なんだ』。<生命の樹>は全体が一つの“生命体”なのだ・・・・と。
また、生命の樹に貼付けられていた岡本太郎のメッセージが残されていました。
「太陽の塔」の外観と内部の<生命の樹>を直接触れることによって、
岡本太郎が残した「太陽の塔」という建造物を超越したシンボル的存在の印象が
大きく変化しました。
勿論ですが、「太陽の塔」は決して大怪獣や白い鳥などではありません。
生命を育む太陽に向かって、
過去から現在、そして未来へ繋がる進化という枝を伸ばしている
生命の樹なのではないかと思えてきました。
※何を書いているのか分からなくなってきましたが・・・とにかく感動しました
本当に素晴らしい存在は時代を超えて評価されると言いますが、
「太陽の塔」が過去から現在まで私達に感動を与えてくれたように、
これからも未来へ続いていって欲しいですね。
それではまた・・・